バッタもん日記

人生は短い。働いている暇はない。知識と駄洒落と下ネタこそ我が人生。

2014-01-01から1年間の記事一覧

STAP細胞騒動に関する愚見

1.はじめに STAP細胞を巡る騒動は未だに続いています。今回は、この一連の騒動に関する私見を述べます。もっとも、私は分子生物学に関しては専門外ですので、あくまで科学の世界のルールという観点から考察します。博士課程ドロップアウト者で、論文を日本…

日本で無農薬農業が難しい理由

1.はじめに日本では有機農業や無農薬農業はあまり普及していません。一方、EU諸国では有機農業や無農薬農業はある程度普及しています。また、ネオニコチノイド系農薬はEU諸国で規制が強いのに対して、日本ではそれほど厳しくは規制されていません。有機農業…

「かびんのつま」というダメな漫画

1.はじめにこのブログでは、今年の1月に「かびんのつま」という化学物質過敏症を取り上げた漫画を批判しました。今回の記事はその拡大発展版です。単行本が4月末(1巻)と7月末(2巻)に刊行されましたので、まとめて読むことができました。 同作品は小学館…

ヒガンバナに見る「和食」の貧しさ−伝統の捏造−

1.はじめに昨年12月に、「和食」がユネスコ(国際連合教育科学文化機関)の無形文化遺産に登録されました。 私個人は、この件に関して複雑な印象を抱いております。日本の食文化が世界的に評価されたことは喜ぶべきだと思いますが、この件が一部の偏狭な「…

オランダ農業が日本農業の参考にならない理由 補足

先日の記事では、オランダでは農産物の輸出の際に陸路が利用できるので、海路や空路しか利用できない日本ではオランダの真似はできないと述べました。ここがやや伝わりにくかったようですので、陸路の優位性を簡単に述べておきます。 時間のロスがない 前回…

オランダ農業が日本農業の参考にならない理由

1.はじめにTPPやFTAへの対策の一環として、日本の農業を輸出志向に切り替えようという提案が盛んに為されています。日本は少子高齢化の解決の見込みが全くないので、日本国内の農業市場が今後縮小することは明らかです。だから、海外への農産物輸出を増やす…

「美味しんぼ」の移籍先

「美味しんぼ」は、スピリッツから同じ小学館のビッグコミック系列である、スペリオールに移籍すればいいと思います。 「美味しんぼ」と「かびんのつま」という二大フードファディズム天然崇拝電波エコ漫画が並び立つ悪夢のような光景が楽しめます。 同レベ…

なんで、たわしが東大に!?

ちきりん氏のお粗末な科学教育論 続その1 華麗なる自爆

1.はじめに先日のちきりん氏に対する批判記事は大きな反響を得ました。嬉しい限りです。 同氏がまた何やらブログで珍妙なことを書いていたようなので、再度批判したいと思います。前回全く興味がないと書いておきながら、批判を続ける私はツンデレなのでし…

ちきりん氏のお粗末な科学教育論

1.はじめに 私はちきりん氏という人物に全く興味がありません。せいぜい、「安っぽい人生訓を勿体ぶって切り売りしているだけの三文自己啓発屋」という程度の理解しかしていません。 そのちきりん氏がブログで科学教育について何やら語っていました。 下か…

難産という人間の宿命 −自然出産に隠れたマゾヒズムと優生思想−

1.はじめに 「自然出産」と呼ばれる出産方法が良くも悪くも話題になっております。自然出産の定義は難しく、様々な方が様々な意味で用いています。敢えて私が定義するとすれば、曖昧な表現ではありますが、「医療を排除した出産」となりましょうか。よくあ…

「かびんのつま」という残念な漫画

1.はじめに小学館の漫画雑誌、「ビッグコミック スペリオール」で、「かびんのつま」という化学物質過敏症を取り上げた漫画が連載されています。作者はあきやまひできという方です。あきやま氏が化学物質過敏症患者である妻を支える姿がノンフィクションと…